看護部本日モ反省ノ色ナシ

看護師を中心に医療界の変なエピソードを話していきます

私は看護師をしておりますが まあおよそ一般社会では通用しないことがまかり通る それが看護師の世界です そんな看護師のエピソードとともに 医療界(病院)の変なことも話していきたいと思います

「上司の鏡」に立腹した話

このブログで、

繰り返し、

 

「上司の鏡」

 

を讃えていますが、

1度だけ、

腹が立ったことがありました。

 

他の上司には、

常に腹が立つことばかりだったことを考えると、

きわめて少ない数字であることが、

わかると思います。

 

上司の鏡は、

救命救急センターで、

病棟師長を務めたあと、

看護部の教育担当副看護部長になりました。

 

救命救急センター時代から、

肩書は副看護部長でしたが、

教育担当の副看護部長は、

数居る副看護部長の中でも、

看護部長に次ぐ、

 

「ナンバー2」

 

と言われているので、

実質

 

「栄転」

 

でした。

 

「出世なんかしたくないのに、出世してしまった」

 

と言っている割には、

着実に出世していくところも、

この人の魅力でした。

 

出世意欲丸出しの人よりは、

余程好感が持てます。

 

この時登場した、

TS主任のように、

看護師の本分を忘れ、

出世にまい進している姿は、

 

「辟易」

 

以外の、

何ものでもありません。

今ならアウト・・・いや、当時でもアウトです/業務上横領主任・TSの場合 - 看護部本日モ反省ノ色ナシ (hatenablog.jp)

 

話を戻しますと、

今回の話は、

上司の鏡が、

教育担当の副看護部長に、

なってからの話です。

 

今も、

やっているのか知りませんが、

当時この病院では、

 

「JOINT」

 

というイベントがありました。

 

これは、

研修医と看護師が、

同じ患者のことを文章にまとめ、

発表するというもの。

 

「同じ患者」

 

と書きましたが、

これは基本的にそうなのですが、

違う患者でもよかったようです。

 

しかし、

それなら、

 

「JOINT」

 

の意味がないと思います。

 

ですから、

ほとんどの場合、

同じ患者で行われていました。

 

研修医の場合は、

発表をすることは決まっているのですが、

看護師の場合は、

誰が決めるのかは知りませんが、

指名制、

つまりやることを、

強制されるのです。

 

私に、

それが回ってきたのは、

詳しくいつかは忘れましたが、

成人精神神経科から、

救命救急センターに異動になって、

救命救急センターの一般病棟から、

重症病棟に配置換えになったあとの話です。

 

私と、

もう1人、

YSMRさんという、

私よりも年上で、

看護師としても先輩ですが、

私よりも後に、

救命救急センターに来た人が、

行うことになりました。

 

そして、

その指導には、

この時登場した、

OKMTがつきました。

型通りのことしかできない看護師/応用の利かない看護師・OKMT - 看護部本日モ反省ノ色ナシ (hatenablog.jp)

 

当時、

まだパワーポイントも普及しておらず、

私も作成するのは初めてでした。

 

それは、

一緒に発表する研修医(女性)が、

つくってくれました。

 

当時は、

今と違って、

パソコンで作成したパワーポイントを、

そのまま投影することはできず、

スライド用のフィルムに焼いて、

現像する必要がありました。

 

その機器が、

院内に1台と、

救命救急センターに1台、

つまり、

院内に2台しかありませんでした。

 

救命救急センターに所属する私は、

当然救命救急センターにある機器で、

作成しました。

 

しかし、

つい先ほどまで、

他の科の医師が使っていた時は、

故障していて、

使えなかったのが、

研修医と私が使う時にだけ、

なぜか自然に直っており、

難なく作成できました。

 

このあたりが、

 

「日頃の行い」

 

と言うのだと思います。

 

誰も言ってくれないので、

自分で言います。

 

ちなみに、

私たちが作成を終了した後、

また壊れたようです。

 

そして、

本番前に、

リハーサルが行われました。

 

その現場には、

医師側の責任者として、

臨床教育研究部、

つまり研修医の教育を統括する部門の責任者として、

今西政仁という医者と、

看護師側の責任者として、

教育担当の副看護部長、

つまり上司の鏡と、

もう1人(看護部の上司の鏡の部下)が、

参加していました。

 

研修医が、

先に発表し、

次は私たち看護師でした。

 

すると、

今西が、

こう言いました。

 

「発表のしかたが違う」

 

 

私たちには、

意味がわかりませんでした。

 

我々は、

看護師が、

通常看護研究を発表する方式で、

発表を行ったのです。

 

それを、

 

「違う」

 

と言われても・・・

 

この

 

「JOINT」

 

というイベントは、

その都度持ち回りになっています。

 

しかし、

研修医のローテーションする部署に限定されているので、

まわってくる部署は限られます。

 

そして、

救命救急センターは、

何回もその役割がまわってくるのですが、

前回と今回の間で、

方法が変わったようです。

 

この時の看護部、

つまり上司の鏡の言い訳は、

 

救命救急センターは、いつもやっているから、方法が変わったことを知っていると思っていた」

 

というものでした。

 

上司の鏡らしからぬ、

言い訳です。

 

看護師に、

 

「思い込み」

 

は、

禁物です。

 

救命救急センターの病棟師長時代なら、

 

「言っていなかった、ワシが悪いんじゃ」

 

とでも言って、

こちらを庇っていたはずです。

 

しかしこの時は、

我々を庇うことはありませんでした。

 

この時、

その場に居た、

私・YSMRさん・OKMT・MRYM師長は、

そんな看護部の態度に立腹しました。

 

看護部の思い込みや、

伝達不足で、

なぜ我々が医者から責められなければならないのか!

 

MRYM師長が、

ボイコットを容認したため、

ボイコットしようかとも思いました。

 

救命救急センターの他の看護師も、

この話を聞いて立腹して、

ボイコットに好意的でした。

 

しかし、

OKMTの、

 

「このままでは悔しいから、向こう(今西)のお望み通りのものにつくりかえて、認めさせよう」

 

という言葉に、

私は奮起しました。

 

その日から連日、

私・YSMRさん・OKMTは、

仕事以外救命救急センターの休憩室に詰めて、

文章をつくり上げていきました。

 

スライドは、

もう作成済みで、

今のように、

簡単に修正できないので、

スライドを基にして、

発表の方式を合わせるようにしました。

 

この時ばかりは、

OKMTの能力に、

助けられました。

 

基本、

真面目な人ですから。

 

ただ、

応用が、

なかなか利かないだけの話です。

 

酷い時は、

日勤終了後、

食事もせずに翌3時頃までやって、

一旦帰ったあと、

また日勤に出てくることもありました。

 

しかし、

悔しさが原動力となって、

私たちを突き動かしたのです。

 

そして、

発表本番を迎えました。

 

準備をしている時に、

今西が我々を見ていました。

 

「どうせ、お前らにはできないだろう」

 

と言わんばかりの顔をしていたので、

睨み返してやりました。

 

そして、

無事に発表終了。

 

すべての発表が終了し、

JOINTが終了したあと、

今西がこちらを見ていたので、

私は、

 

「ドヤ顔」

 

で、

また睨み返しました。

 

すると今西は、

バツが悪い感じで、

視線を逸らしました。

 

我々は、

勝ったのでした。

 

病棟師長MRYMも、

そして他の救命救急センターの看護師も、

 

「よくやった」

 

と、

我々の仕事を大絶賛してくれました。

 

その内容もさることながら、

医者の、

そして看護部の鼻を明かしたことを、

評価したのです。

 

看護部の連中はというと、

そそくさと帰って行きました。

 

元々、

このJOINTというイベントは、

表向きは、

 

「医者と看護師の共同研究」

 

となっていますが、

実際のところは、

そうではありません。

 

「看護師は、どう頑張っても医者には追い付けない」

 

ということを、

誇示するために行われているのです。

 

そんな裏のこともわからずに、

医者に乗せられて、

こんなことをしているようでは、

看護部も、

 

「見る目がない」

 

ということです。

 

やり方が変わった件についても、

医者側が、

医者にやり方に合わせろと言ったのです。

 

これも、

 

「看護師のやり方は劣っているから、医者のやり方に合わせろ」

 

と言っているのと同じです。

 

しかし、

医者の研究と看護師の研究は、

根本的にやり方が違うのですから、

それを

 

「合わせろ」

 

 

ということに、

そもそも無理があるのです。

 

医者の研究は、

事例検討的なことがほとんどです。

 

昨今、

看護師の研究も、

ネタが枯渇してきたせいか、

事例検討が多くなっています。

 

それなら、

医者のやり方に合わせても、

問題はないかもしれません。

 

しかし、

そこに研究要素はないので、

 

「JOINT」

 

をしても、

ほぼ同じ内容の発表になってしまい、

意味がなくなります。

 

医者は医者の視点で、

しかも医者のやり方で発表し、

看護師は看護師の視点、

そしてやり方で発表するからこそ、

意味があると思います。

 

お互いに、

欠けている部分を補うことで、

その患者のことを知らなくても、

発表を聞いている者が、

患者を想像することができるのです。

 

誰が、

このJOINTを考えたのかは知りませんが、

今西政仁だとすれば、

単に看護師をバカにしたいがために考えた、

愚かなイベントだと思います。

 

それに乗せられてしまう看護師も、

さらに愚かなのです。

 

看護師のプライドがあれば、

拒否する(できる)はずです。

 

医者の側も、

こんなイベント行わなくても、

看護師より優位なことは、

わかっています。

 

逆に、

こんなことをしたら、

 

「医者ってアホちゃうん」

 

と思ってしまいます。

 

医者の威厳を保ちたいのなら、

こんなイベントは即刻やめることと、

看護師に難癖をつける前に、

自分の直属の部下たる後輩医師に、

しっかりとした教育を施すべきです。

 

部下の教育もできていないのに、

看護師に口出しするとは、

もってのほかです。

 

重本達弘よ、

お前に言ってるんだよ!

 

ちなみに、

この今西政仁ですが、

今も違う病院で、

副院長として働いているようです。

 

医者は、

死ぬまで医者としての価値があるから、

本当にいいですね。

 

看護師は、

ピーク(30歳前後)を過ぎたら、

転職サイトから相手にされなくなり、

定年を過ぎたら、

 

「元・看護師」

 

と言われるようになるのですから。

 

お金も時間もかけて取得した、

認定や専門看護師の資格も、

定年を過ぎたら、

ただの紙切れです。

 

看護師も、

医者にバカにされないためには、

自身の資格に誇りを持ち、

医者や他の医療職にも、

流されないことが大切です。

 

上司の鏡に、

立腹したのは、

この1度限りでした。

 

この人は、

完璧な人ではありません。

 

どちらかと言えば、

大雑把な人、

良く言えば、

豪快な人です。

 

ミスも、

多々あります。

 

しかし、

自分がミスをすれば、

相手が部下であっても、

きちんと謝ります。

 

そして、

人が足らなければ、

自らが動きます。

 

だからこそ、

尊敬されるのです。

 

近畿中央病院の、

大半の上司のように、

 

「確証バイアス」

 

で、

自らを正当化する輩とは、

大違いです。

 

古川睦、

お前のことだよ!

 

前田正美、

正にお前だよ!!