看護部本日モ反省ノ色ナシ

看護師を中心に医療界の変なエピソードを話していきます

私は看護師をしておりますが まあおよそ一般社会では通用しないことがまかり通る それが看護師の世界です そんな看護師のエピソードとともに 医療界(病院)の変なことも話していきたいと思います

全然役に立っていない!BGKさん/急変時対応

近畿中央病院では、

ICLSならびにBLSを、

積極的に開催しています。

日本救急医学会・ICLS/ICLSとは (icls-web.com)

 

救急部門が脆弱で、

専任医が1人しか居ない状況で、

病院で働く者が、

職種を問わずトレーニングを行うことは、

とても良いことだと思います。

 

医療職のみならず、

事務職やヘルパーなどにも、

受講を奨励していることも、

評価できることです。

 

数少ない、

近畿中央病院の、

褒めるべき点だと思います。

 

私も、

近畿中央病院に入職した翌年の、

2009年に、

BLS・ICLSコースを受講しました。

 

これを主催する側に、

この時話した、

BGKさんが居ました。

「#」の付いた患者の対応/新キャラクター登場・声のトーンが2段階上がる看護師BGKさん - 看護部本日モ反省ノ色ナシ (hatenablog.jp)

 

BGKさんは、

 

「急変が起きたら、舞い上がってしまうから、そうならないために」

 

と、

このコースに、

主催する側として、

積極的に参加していました。

 

その、

心意気は買います。

 

しかし、

この人、

いくらトレーニングを積もうと、

急変時に舞い上がるのは、

まったく変わりませんでした。

 

そのエピソードを。

 

私は、

BGKさんと、

心臓カテーテル検査につくことが、

多々ありました。

 

BGKさんは、

この検査につくことには、

自信を持っていたので、

良い言い方をすれば私に、

 

「テキパキ指示」

 

悪い言い方をすれば、

 

「上から目線でモノを言う」

 

感じでした。

 

最初に働いた病院で、

十分な心臓カテーテル検査の経験があった私ですが、

 

「施設が変わればやりかたも変わる」

 

ので、

多少鬱陶しさは感じていたものの、

BGKさんの指導を、

素直に聞いていました。

 

その時は、

今の循環器内科部長の前の部長MKI医師の時で、

その部長(MKI医師)と、

この時話した、

法律を知らない看護部長・事務方/知っててやってたらなおさら罪深い - 看護部本日モ反省ノ色ナシ (hatenablog.jp)

TKTG医師の2人で、

心臓カテーテル検査を行っていた時でした。

 

確か、

循環器内科の医師2人(いずれも部長)が辞めて、

この2人だけになっていたので、

PCIは行えず、

CAGのみ行っていた時です。

経皮的冠動脈インターベンション(PCI)|治療・手術について[心臓の病気あれこれ]|医療法人社団公仁会 大和成和病院/神奈川県大和市 (fureai-g.or.jp)

※CAG資料:ラミン心筋症の基礎と臨床的特徴 (hosp.go.jp)

 

ある日、

私はBGKさんにいろいろ言われながら、

心臓カテーテル検査についていました。

 

冠動脈にカテーテルを通す検査ですから、

急変の危険性は、

常に考えておかなければなりません。

 

少なくとも私は、

いつもそうしていました。

 

これは、

BLS・ICLSでというよりも、

救命救急センター時代に、

培われたものです。

 

この日は、

3件ぐらい、

検査があったと思います。

 

その何件目かは忘れましたが、

事件が起きました。

 

心電図モニターが、

 

「0」

 

つまり、

心停止したのです。

 

以前に話した、

 

アセチルコリン負荷テスト」

 

ではなく、

通常のCAGでです。

 

これは、

まさに、

 

「急変」

 

です。

 

しかし、

この両医師も、

循環器内科医特有の、

 

「テンパる」

 

医師でした。

 

絵に描いたように、

両手を胸の前で手を上に挙げて、

 

「心マ」

 

と言ったのです。

 

この時は、

私かBGKさんかは忘れましたが、

 

「先生がやってください」

 

と言って、

先生のひとりが我に返り、

心臓マッサージを始めました。

 

そして、

次々と指示を出してきました。

 

私は、

その指示をひとつひとつやっていたのですが、

この人は違いました。

 

BGKさんは、

 

「○○!」

 

と、

医師の指示を復唱するのはいいのですが、

その指示をまったく実行しません。

 

それで、

私が医師の指示をすべて行っていたら、

今度は医師が、

 

「2人でやれ」

 

と言いました。

 

それは、

その通りです。

 

それでも、

BGKさんは、

行動しない、

いや、

できませんでした。

 

結局、

機転を利かせた、

放射線技師が、

 

「EMコール」

 

という、

院内で取り決められた、

急変発生時の手段を講じたことで、

人が集まってきて、

事なきを得ました。

 

BGKさんは、

あれだけ年に何回も、

ICLSに参加しておきながら、

実際に急変が起きたら、

まったく動けません。

 

キツい言い方をすれば、

 

「役に立っていない」

 

のです。

 

そりゃ、

私だって、

急変があったら、

テンパりますよ。

 

でも、

後輩に、

背中を見て学んでほしいから、

頑張るのです。

 

そんな機会は、

滅多にあるものではありませんから、

貴重な機会に、

学んでもらいたいのです。

 

救命救急センターに居たから、

できるのではありません。

 

救命救急センターでは、

そばに医師が居ます。

 

大切なのは、

特に夜間、

 

「無医村」

 

に近い状況になる、

一般の病院・病棟で、

如何に急変に対処できるかにあります。

 

BGKさんは、

私よりも先輩なのですから、

そういう背中を、

見せてほしかったのですが、

結局以降も、

そんな姿は見ませんでした。

 

結局は、

まあ人によるのでしょうが、

シミュレーションは、

あまり役に立たないということです。

 

もちろん、

やっておくに越したことはありませんし、

急変など、

ないほうがいいのですが、

こればかりは、

本当にいつ起こるか、

わからないのです。

 

シミュレーションは、

所詮シミュレーションです。

 

そこで動けたとしても、

実践で動けなければ、

何もなりません。

 

私は、

20数年の看護経験で、

急変に当たったのは、

どちらかといえば、

多い方だと思います。

 

その実践経験が、

私の、

急変時の対応能力を、

培ったのだと思います。

 

残念ながら、

BGKさんも、

近畿中央病院では、

一部で有名なぐらい、

急変によく当たります。

 

本人も、

その自覚があります。

 

しかし、

医師の指示を復唱するだけで、

対処できた気になっているのでは、

進歩がないと思います。

 

少なくとも、

私が近畿中央病院に就職した2008年には、

BGKさんは、

ICLSに携わっていました。

 

それから10年ほど、

誰よりもシミュレーションを行って、

進歩がないのであれば、

何のためにやっているのかという話になります。

 

途中で、

主催者側の、

第一線から退いて、

後進に道を譲ったようですが、

これは、

 

「自己満足」

 

というほかありません。

 

つまり、

 

「できるようになった」

 

と思ったからこそ、

退いたのです。

 

キツイことを言っていますが、

これは、

BGKさんのことを思ってのことです。

 

せっかく、

良いことをしているのなら、

それをちゃんと、

自分のものにして、

実践に活かしてほしいです。

 

でないと、

後輩は誰も、

付いて行きません。

 

看護師や、

その他スタッフが多数居るのであれば、

仕事を割り振る意味で、

 

「司令塔」

 

となる看護師は、

必要だと思います。

 

しかし、

2人しか居ないのであれば、

2人とも、

医師の指示を実行する必要があります。

 

看護師は、

状況に応じた行動が、

取れなければなりません。

 

医師の指示を、

復唱しているだけで、

ちゃんと対応した気になっいては、

本当に、

ただの

 

「自己満足」

 

です。

 

これを読んだ看護師諸氏も、

今一度、

急変時に自分が動けているか、

振り返ってみてください。

 

ICLSコースを修了していて、

それだけで満足していませんか?