これは、
私と同期で、
1年間成人精神科で一緒に働き、
私が系列病院に転勤になった時に、
私と入れ替わりで救命救急センターに異動になった、
友達(K)から聞いた話です。
Kは、
精神科に6年居たため、
異動当初は業務に慣れるのに大変で、
配薬忘れなどのミスを起こしたようです。
その都度、
「インシデントレポートを書け」と言われ、
書いていたとのこと。
ここで、
だいぶ前からインシデントレポートの在り方が、
ひとり歩きをしてしまっているので、
一言書いておきます。
インシデントレポートは、
自主的に書くものであって、
人に言われて書くものではないということです。
本人が書かないからといって、
それを他人が強要することはできません。
ただし、
「事故報告書」は別です。
これは、
本人が書きたくなくても、
書かなければならないものです。
そんなある日、
KはHと準夜勤をしていました。
Hは私も知っている人物です。
その時Hは、
眠前(21時頃服用)の配薬を忘れたそうです。
それを、
深夜勤務の看護師に指摘されて発覚したのです。
するとHは、
もう翌0時を過ぎているにもかかわらず、
患者を叩き起こしてのませました。
いくらのませたとはいっても、
時間は明らかにオーバーしていますし、
インシデントレポートの対象です。
しかし、
このHは書きませんでした。
前述のとおり、
インシデントレポートは、
書くのを強制されるものではありません。
しかしこのH、
私が在籍している時から、
他人に対してレポートを書くことを、
うるさく言っていたのです。
私も、
実際言われたこともありますし、
他の人が言われているのも見ています。
人に言うのなら、
自分にも厳しくするべきですし、
自分に甘くするのなら、
人に厳しくするべきではありません。
お互い様なのですから。