本題に入る前に、
昨日あげた記事の補足を。
元SKEメンバーは、
現在すでに、
普通の仕事に就いているそうです。
この点も、
執行猶予が付いた理由にも、
なっているのかもしれません。
真面目に堅実に、
働いてほしいです。
ひとつ、
疑問に思ったのが、
判決言い渡し後に裁判官から、
国選弁護人費用の免除が、
言い渡されたことです。
そんなことは、
初めて聞きました。
国選弁護人を選出したということは、
本人に、
資産がないということです。
確かに、
自分自身も、
この件の主犯に騙されて、
消費者金融に、
80万円ほど、
借金したそうです。
そして、
まだその借金が、
残っているそうです。
しかし、
判決公判時点で、
別の仕事をしているということは、
どこかの時点で、
保釈されているということです。
起訴された時点か、
第1回公判が行われた直後か。
保釈には、
「保釈保証金」
というものが必要です。
資産と、
罪の重さによりますが、
200万円前後は必要です。
刑が確定したら、
全額返ってはきますが。
これは、
本人ではなく、
親が払ったということでしょうか。
まあ、
これ以上の詮索は、
やめておきましょう。
では、
今回のお話。
昨今、
入院患者にも、
認知症の人が、
結構見受けられます。
穏やかで、
日常生活も自己で行える人から、
攻撃性が強く、
目が離せない人まで、
その程度は、
千差万別です。
問題となるのは、
もちろん後者のほうです。
私が、
メンバーとして受け持ちをしている時は、
極力自分で、
そのような患者の対応をしています。
それが、
受け持ちとしての責務だからです。
車椅子に乗せて、
一緒に部屋まわりをしたり、
その患者の部屋の前に、
パソコンを持って行って、
看護記録を書きながら、
行動を監視したりします。
しかし、
他の患者の対応等で、
その患者の対応が、
困難になることもあります。
そんな時だけ、
手のあいているヘルパーさんに、
一時的に見てもらうことはありますが、
基本的に、
他の看護師にみてもらうことはしません。
他の看護師も、
その人自身の受け持ち患者の対応で、
忙しいからです。
それに、
自分は私に頼んでくるのに、
私が頼んだら、
難色を示したことがあったので、
「もう絶対に頼まない。その代わり、その人が頼んできても、私はみない」
と思ったものです。
ですから、
基本的には、
自分でみるか、
ヘルパーさんに頼むか、
協力的な看護師に頼むかで、
対応していました。
他の看護師は、
平気でやりますが、
私がほとんどやらなかったのは、
その日のリーダーに預けるという方法です。
中には、
リーダーのほうから、
預かることを、
申し出てくれる場合がありました。
その際には、
お言葉に甘えて、
一時的に、
みてもらうことはありました。
しかし、
リーダーも、
決して暇ではありません。
リーダーをしている、
私だからこそわかるのです。
ですから、
例えリーダーに預けたとしても、
できるだけ短時間で、
引き取るようにしています。
しかし、
特に一部の若い看護師は、
平気でリーダーに、
そのような患者を預けて、
なかなか帰ってこないということが、
みられます。
さらに、
タチが悪い例では、
自分の所属するチームのリーダーではない私に、
預けることもありました。
困っているであろうから、
渋々預かりましたが、
そのあたりも、
人をみてやっているのです。
そう、
「計算」
です。
自分のところのリーダーが、
主任であったり、
準主任クラスの超ベテランだったり、
頼みにくい場合は、
頼みやすい私に、
頼んでくるのです。
それは、
「親しみやすい」
というのではなく、
要は、
「舐められている」
ということです。
ある日、
私がリーダーをしていると、
若い看護師が、
私にある女性患者を、
「(私の名前)さん、みていてください」
と、
預けて行きました。
その患者は、
認知症がひどく、
攻撃性が高くて、
指示が通らない患者でした。
パソコンで、
指示を拾いながら、
その患者をみていたのですが、
手当たり次第にモノを取ったり、
口に入れようとしたりするので、
仕事になりませんでした。
それで、
仕事はいったん中断して、
その患者と向かい合わせになって、
声をかけながら、
様子をみることにしました。
それでも、
患者の様子はかわらず、
私や、
他の看護師の手を掴み、
爪を立てるなどしました。
「痛いからやめて」
と言っても、
前述の通り指示が通らないので、
聞き入れるわけがありません。
しかし、
指示が通らないからといって、
無言で対応するわけにもいきませんし、
攻撃されたからと言って、
やり返すわけには、
もちろんいきません。
患者に手をあげるなど、
もってのほかです。
ですから、
こういう、
「堂々巡り」
の対応になっても、
致し方ないのです。
すると、
その様子を黙ってみていた、
病棟師長・古川睦が、
こう言い放ちました。
「そんなこと言っても、聞くわけないやろ。早く、先生に指示もらって、なんとかしろ」
私を含め、
その場に居た看護師は、
あっけにとられました。
「これが、看護師の言葉か?」
と。
そりゃ、
その患者には、
大人しくなってほしいと、
誰もが思います。
しかし、
古川の言う、
「先生の指示」
というのは、
興奮を抑える薬を使って、
鎮めろということです。
それで、
その場はおさまるかもしれません。
しかし、
その薬を使うことによって、
高齢で小柄な女性患者は、
効果が過剰となって、
眠ってしまうかもしれません。
そうすると、
夜目覚めてしまい、
「昼夜逆転」
になってしまいます。
それで困るのは、
夜勤の看護師です。
昼間は、
まだ看護師の数が居ます。
しかし、
夜勤は、
ヘルパーさんも含めて、
4人しか居ないのです。
そんな時に、
目の離せない患者が起きたら、
仕事になりません。
人間は、
昼間起きて、
夜寝るものです。
それを、
自分たちの都合で、
しかも薬を使ってまで、
変えてしまうというのは、
いかがなものかと思います。
しかも、
患者に、
本来必要のない薬を、
自分たちのために使うというのは、
倫理的にも大問題です。
使うのなら、
夜に使うべきです。
それに、
私が、
その指示を主治医にもらうのに、
躊躇した理由が、
他にもあります。
この患者は、
疾患名は忘れましたが、
脳神経内科の患者でした。
この患者の主治医は、
「疾患で意識レベルが下がっているのか、薬で下がったのか、その判別が難しいから、薬を使いたくない」
という考えを持っていました。
そのことは、
この医師とかかわったことのある看護師の間では、
知れ渡っていました。
私は、
古川よりはるかに長く、
おそらく5年以上、
この医師とかかわっているので、
もちろん知っていました。
一方の古川は、
2018年4月に、
私の所属する病棟に来て、
この医師と、
本格的にかかわるようになったので、
そんな事情を、
知らなかったのだと思います。
そうでなければ、
「指示をもらって・・・」
など、
言えるはずがないのです。
結果は、
聞くまえからわかりきっているので、
本当は聞きたくなかったのですが、
古川に、
わかってもらおうと思って、
その場で電話して、
主治医に報告しました。
案の定、
主治医は、
難色を示しました。
しかし、
私が、
普段そんな指示を得ようとしないのに、
こんな電話をかけてきたことを察して、
その後、
病棟に来ました。
そして、
「なるべく、昼は起こして、夜眠れるように」
とくぎを刺したうえで、
興奮時の指示を出しました。
この医師、
見ていないようで、
結構病棟のことをよく見ていて、
古川が、
指示をもらうように言ったと、
察したのです。
困っている時は、
「お互い様」
なので、
一時的に患者の監視をすることは、
全然問題ありません。
しかし、
私たちは、
「看護師」
なのですから、
薬でなんとかしようとするのは、
大問題だと思います。
それは、
最終手段です。
看護的テクニックで、
何とかなるのであれば、
それを駆使するのが、
「看護」
というものではないでしょうか。
看護師が、
看護を放棄したら、
もう終わりです。
しかも、
その看護を展開している者を、
叱責するとは。
それなら、
看護師長を、
いや近畿中央病院を、
辞めるべきだと思います。
そういうことを、
平気でやる、
程度の低い病院に、
行けばいいのです。
逆に言えば、
こういう輩を看護師長にしている、
近畿中央病院というところが、
程度が低いということか。
我々が、
困っているから、
それを見かねてという気持ちも、
1割ぐらいはあったと、
信じたいですが、
それを差し引いても、
この古川の言動は、
良いものとは言えないでしょう。
我々は、
「看護師」
なのです。
そうであれば、
看護を駆使して、
患者の鎮静をはかってこそ、
存在意義があるのです。
それを発揮せずに、
薬に頼っていては、
以前触れたように、
本当に看護師は、
淘汰されかねません。
「看護師は近い将来淘汰される」いや、それは絶対と言っていいほどないでしょう - 看護部本日モ反省ノ色ナシ (hatenablog.jp)
そうならないためにも、
看護師は、
看護的テクニックで、
患者を、
「看る」
べきなのです。