「看護師は近い将来淘汰される」
そう主張した看護師長が居ました。
この意見を聞いた時は、
反論せずに話を聞きました。
しかし、
これはあり得ない話です。
実際、
それからもう何年も経つのに、
看護師は存在し続けています。
むしろ、
より存在感が増していると思います。
その人の主張は、
看護師の業務が、
それぞれの専門分野の人にとって代わられる結果、
看護師が存在意義を失うというのです。
どういうことか。
それは、
薬・点滴のことは薬剤師が、
食事のこと(配膳)は栄養課が、
それぞれ行うようになるというのが、
彼女の主張です。
しかし、
それはないでしょう。
たしかに、
それぞれの業種が、
自分たちの生き残りをかけて、
看護師から一部業務を肩代わりしようとする動きは、
出てくるかもしれません。
しかし、
全面的に、
それも看護師がその職を追われるまでには、
絶対にならないと思います。
なぜなら、
看護師は「オールラウンドプレーヤー」だからです。
看護師は、
医師の代わりに点滴の針を患者の身体に刺すことができます。
看護師は、
薬剤師の代わりに患者に薬を与えることができます。
看護師は、
理学療法士の代わりに、
リハビリを実施することができます。
看護師は、
栄養課に代わって食事の配膳・下膳ができます。
等々
悪い言い方をすれば「何でも屋」ですが、
この何でも屋がいるからこそ、
少人数で夜勤がまわっているのです。
これを、
すべて分業したら、
どれでだけの人数で夜勤をしなければならないか。
考えなくても、
わかる話です。
しかも、
絶対にどの業種にも振り分けられない業務が、
出てくるはずです。
そうなると、
職種間で押し付け合いになると思います。
それ以前に、
ただでさえ他の職種の人は、
面倒なことをすぐ看護師に振ろうとします。
8月12日に投稿した、
「まさにひとり相撲/OCJH栄養部の場合」を、
読んでいただけたらわかります。
まさにひとり相撲/OCJH栄養部の場合 - 看護部本日モ反省ノ色ナシ (hatenablog.jp)
私たちより、
頭が良いであろう薬剤師も、
すぐ「看護師さんにしてもらおう」という始末です。
ということで、
看護師は永久に不滅です。
このことを踏まえて、
病院のみならず看護師を雇っている各施設は、
看護師に余計な仕事を与えることなく、
給与面を含めてもっと看護師を大切にしてください。
近畿中央病院のように、
「看護師の代わりはいくらでも居る」と思っているようでは、
いつのまにか誰も居なくなります。
かく言う私は、
近畿中央病院での12年余り、
特に労災で結核になってから辞めるまでの間で、
もう看護師は懲り懲りなので、
今後は別の職に就こうと思います。
自分が看護師であることは誇りに思いますが、
看護師という職業に誇りはありません。