看護部本日モ反省ノ色ナシ

看護師を中心に医療界の変なエピソードを話していきます

私は看護師をしておりますが まあおよそ一般社会では通用しないことがまかり通る それが看護師の世界です そんな看護師のエピソードとともに 医療界(病院)の変なことも話していきたいと思います

親の力でクビを免れる/男性看護師・FNSK

私が最初に働いた病院は、

当時他に系列病院を3つ擁し、

同期は30人ほど入りました。

 

しかし、

雇用方法が少し特殊でした。

 

男性看護師6人中5人は、

最初から本採用。

私も、

その1人でした。

残りの1人と、

女性看護師全員は、

最初臨時採用でした。

それで、

年齢順に退職職員が出たら、

代わりに本職員に昇格するシステムです。

 

唯一臨時職員だった、

男性看護師は、

全員の中で最年長だったので、

5月1日から本採用になりました。

 

なお、

この年最初の本採用が、

男性看護師ばかりだったのは、

性別による差別があったわけではありません。

この年に、

成人精神科における、

大都市特例の緊急措置入院が開始されるのにあたり、

男性看護師を確保したかったのです。

・精神保健及び精神障害者福祉に関する法律における大都市特例の施行について(◆平成08年03月21日健医発第323号) (mhlw.go.jp)

 

それで、

男性看護師5人中、

私を含めた3人が成人精神科に配属になりました。

あと、

最初臨時採用だった1人も、

1ヶ月外来勤務の後、

本採用となるタイミングで、

成人精神科に配属されました。

 

なお、

1年目の間に、

本採用になれなかった看護師は、

2年目に入るときに、

必ず本採用になります。

 

これは、

当時のシステムなので、

今はその病院を取り巻く環境が大きく変わっていることから、

変わっていると思います。

 

また、

前置きが長くなりましたが、

今回話すのは、

最初から本採用だった同期の男性看護師のうち、

児童精神科に配属されたFNSKについてです。

 

この人物、

この病院で初めて会ったわけではありませんでした。

 

私は、

この病院と、

あと2つの大学病院の就職試験を受け、

2ヶ所から内定をもらいました。

 

彼とは、

就職試験に落ちた大学病院の、

就職試験で会っていました。

話しは、

まったくしませんでしたが・・・。

 

この男、

その時からあまり印象はよくありませんでした。

みんな、

就職試験ということで、

緊張している中、

1人ペラペラしゃべりまくっていたのです。

まるで、

自分は絶対に合格するという、

自信満々な感じでした。

 

それには、

理由がありました。

それは、

彼がその大学病院の系列である、

短大に在籍していたからです。

 

それにもかかわらず、

私が最初に働いた病院に来たということは、

その大学病院の採用試験に落ちたということです。

 

まあ、

私も落ちたので、

人のことは言えませんが・・・。

 

この人物、

この病院に入ってからも、

大学病院の時と変わらない様子で、

あまり好感は持てませんでした。

そして、

ここでもやらかしてしまいます。

 

当時は、

今と違って、

看護師国家試験の結果発表は、

4月中旬以降に行われていた。

ですから、

一旦採用された後、

働きながら結果を待つような感じでした。

 

そして、

看護師国家試験合格発表当日、

彼ともう1人女性の看護師が、

我々同期を代表して、

その結果を見に行くことになりました。

 

もちろん、

彼はもう合格した気で居ました。

 

そして結果は・・・

 

彼は不合格でした。

 

案の定というか何というか・・・。

 

問題なのは、

その後です。

 

何と彼は、

看護師国家試験の合否結果を持ち帰ることなく、

そのままトンズラしたのです。

 

ということで、

我々はその日に結果を知ることが、

困難になったのです。

(結局母校に確認して合格していることが判明しました)

 

次の日、

仕事に行くと、

FNSKは出勤してきて、

私たちに「さよなら」と言いました。

前日、

トンズラしたことは、

一言も詫びませんでした。

 

看護師のような免許職は、

免許を取得することが前提となっているので、

免許が取得できなければ、

当然辞めなければなりません。

 

彼は、

それをわかっていたからこそ、

「さよなら」と言ったと思ったのですが、

その時私は違和感を感じました。

何かしらの、

余裕を感じたのです。

その余裕が何なのか、

その時はわかりませんでしたが、

すぐにわかることになります。

 

本来「クビ」だったはずのFNSK、

なんとクビにならなかったのです。

理由は、

本採用だからと、

表向きには発表されました。

 

もちろん、

児童精神科で、

そのまま働くことはできません。

手術室の材料室(滅菌室)に、

異動になりました。

 

その裏で、

臨時採用扱いだった女性看護師が、

看護師免許を取得できず、

クビになりました。

しかし、

彼女は准看護師免許を持っていたのです。

 

無免許なのに、

本採用という理由で首の皮一枚でつながり、

准看護師免許を持っているのに、

臨時採用を理由にクビになる。

大いなる矛盾だと思います。

 

この話しには、

もうひとつ裏があるのです。

それは、

FNSKの父親が、

組合の幹部だったということです。

 

今は、

若干弱体化していますが、

当時ここの組合は、

絶大な権力を持っていました。

 

組合幹部の息子ということで、

もっともらしい理由を付けて、

救済したのです。

 

たぶん、

彼が合格していて、

例えば私が不合格であったとしたら、

確実にクビだったと思います。

 

ただ、

父親が直接介入したということは、

ないと思います。

父親本人に会ったことがありますが、

息子とは全然違って、

腰の低い謙虚な人でした。

 

要は、

病院側が、

組合が介入してくることを見越して、

忖度したというのが実情のようです。

 

このFNSK、

これで謙虚にするのならまだ救われるのですが、

謙虚にするどころか、

余計に態度をデカくしていきました。

 

しかも、

1年後看護師国家試験に合格したのですが、

配属は手術室。

 

私は、

救命救急センターに異動になったからよかったのですが、

成人精神科に残った2人の男性看護師からの、

反感を買いました。

 

まったく、

救いようがありません。

 

やはり、

人間謙虚さを持つことが大事です。

 

特に、

こんなに何度もやらかしている人間は。

 

自分が、

自分の力だけではなく、

周りの人たちの配慮によって「生かされている」ということを、

自覚するべきです。

 

感謝のない人間、

これまた人間として失格です。