これは、
私が最初に就職した病院の、
系列の病院に転勤した時の話です。
私が転勤してきたとある年、
この病院は新築移転することになっていました。
5月の開業に向けて、
転勤してきたばかりの私や新人看護師も含めて、
旧病院と新病院を行き来する毎日でした。
そんな開業を前に、
いろいろなシミュレーションを行ったのですが、
いくつか疑問を感じざるを得ないことがありました。
それが、
今からお話することです。
まず、
患者用の食器(ご飯用のどんぶり・茶碗・・・だけだっと思います)を、
陶器製にするというのです。
これは、
「軽い食器では食事をしているという実感がわかない」という、
栄養部からの提案に基づくものでした。
は?
病院とは、
高齢の方がが多く、
またそうでなくても、
病気等で腕の筋肉が落ちていたりして、
重いものを持つことが困難になっています。
こんなの、
食器が割れまくるのは目に見えています。
案の定、
開業すると、
食器は毎日のように割れ、
結局たしか順次プラスティック製に置き換えていくことに。
これだけではありません。
これも、
栄養部の発案で、
平日の昼食に限り、
栄養部の人が病棟に来て、
ご飯をジャーからどんぶり・ご飯茶碗によそうというもの。
どういう意図で、
そういうことを考えたのかはわかりませんが、
食事は届いているのに栄養部の人が来なくて配膳ができないなど、
問題が生じて、
結局ごく短期間でフェードアウトしていきました。
どうやら、
人手不足もあったのでしょうが、
面倒くさくなったようです。
これに対し栄養部は、
「看護師さんがやってくれたらいい」と言い出したのですが、
看護部としてこれを断固拒否してくれました。
この時の看護部長が、
上司の鏡と言われたあの人でした。
当然です。
看護師側から提案したのならまだしも、
栄養部からの提案、
それもどういう意図かもわからないことを、
なんでワシらがやらなああかんねんっていう話。
しかも、
患者から好評だったわけでもなく、
患者から継続の要望があったわけでもなく。
この2つの件、
まさに栄養部の「ひとり相撲」だと思います。
しかも、
その尻拭いを看護師にさせようとは。
看護師は、
そんなに暇ではありません。