看護部本日モ反省ノ色ナシ

看護師を中心に医療界の変なエピソードを話していきます

私は看護師をしておりますが まあおよそ一般社会では通用しないことがまかり通る それが看護師の世界です そんな看護師のエピソードとともに 医療界(病院)の変なことも話していきたいと思います

脱サラで失敗した男の話/反対意見は真摯に受け止めるべき!

今日は、

祝日なので、

仕事は休みです。

 

本当は、

昨日投稿しようと思ったのですが、

夕食を食べた後、

寝落ちしてしまいました。

 

まもなく、

新しい仕事を始めて1ヶ月になります。

 

仕事には、

少しずつ慣れてはきましたが、

まだまだ頑張る必要があります。

 

それでは本題。

 

今から話すのは、

救命救急センターの重症病棟に、

在籍していた時の話です。

 

ある日、

ひとりの男性が搬送されて、

入院となりました。

 

その男性は、

飛び降り自殺を図り、

重傷を負っていました。

 

ただ、

意識は保たれていました。

 

どうやら、

脱サラしてパン屋を開いたものの、

うまくいかず、

今で言う

 

闇金

 

に手を出したようです。

 

取り立てに追われ、

店の入るビルから飛び降りたのですが、

ビルとビルの狭い隙間から飛び降りたため、

壁に当たりながら落下したことで、

衝撃が弱まり、

意外と軽症で済んだのです。

 

入院直後から、

問題が始まりました。

 

患者の家族は、

なかなか見舞いに来ませんでした。

 

それは、

本人の代わりに、

家族が、

取り立てに追われることになったからです。

 

家族は、

奥さんと高校生の娘、

そして中学生の息子の、

3人が居ました。

 

すると、

体は思うように動かないけど、

意識は保たれているその男性が、

家族を呼ぶことを要求し始めました。

 

こちらとしても、

家族には来ていただきたいので、

再三に渡って連絡をとっていたのですが、

なかなか連絡は取れませんでした。

 

今ほど、

携帯電話が発達していなかったし、

借金取りに追われて、

自宅には居なかったからです。

 

その旨を、

男性に伝えましたが、

 

「そんなはずはない。連絡取っているなんて嘘だろう。そこの電話(内線専用)を貸せ」

 

と、

まったく取り合いませんでした。

 

男性のベッドの近くにあるコードレスホンは、

内線専用で、

外線はかけられないことを説明しましたが、

 

「そんなはずはない。そんなことがあるはずない」

 

と、

結果は同じでした。

 

以後も、

自分の主張のみを、

大声で叫び続け、

こちらのことには、

一切耳を貸しませんでした。

 

この頃、

私は20歳台後半でしたが、

堪忍袋の緒が切れて、

本当は言ってはならないのでしょうが、

こう言ってしましました。

 

「あなたが、こんなこと(自殺を図る)をしなければ、こんなことにならなかったでしょう。こういう結果になったのは、あなた自身の責任ではないですか?いい大人なら、人のせいにするのではなく、自分で責任を取ったらどうですか?」

 

このあと、

男性は少しの間静かになりました。

 

さすがに、

痛いところを突かれたと、

思ったのだと思います。

 

しかし、

すぐに、

元に戻りました。

 

でも、

私に対しては、

あまり無理を言わなくなりました。

 

「こいつに言っても無駄だ」

 

とでも、

思ったのだと思います。

 

この時、

救命救急センターに50余名、

看護師が居ましたが、

男性は私だけでした。

 

女性の看護師には、

無理難題を言い続けていたので、

私と、

他の看護師で、

対応を変えたのは、

明らかでした。

 

その後、

取り立てをかいくぐって、

家族は、

無事見舞いに来ました。

 

しかし、

その男性は、

取り立てに追われている家族を、

気遣う言葉もなく、

男性の体調を心配する家族に対して、

偉そうな言動を、

とっていました。

 

要はこの男性、

元々、

他人の言うことに、

まったく耳を貸さない、

人物なのでです。

 

パン屋さんは、

元からパン屋さんを目指している人でも、

成功するのは、

なかなか難しいものです。

 

脱サラして、

パン屋をしたいと、

家族に話した時、

みんな反対したそうです。

 

そりゃそうです。

 

高校生の娘、

そして中学生の息子が居て、

これから学費など、

お金がかかるのです。

 

なぜ、

こんな時に、

安定よりも危険な挑戦をするのか。

 

まったく、

理解できません。

 

家族以外の、

近しい人も、

みんな反対したそうですが、

その人たちの意見も、

その男性には、

まったく届きませんでした。

 

店の場所にしても、

お金の問題が大きいのでしょうが、

繁華街から離れた、

大きな通りから路地に入った、

目立たないところに構えたようでです。

 

元々、

パン屋を目指した人でも、

そんなところで儲けようと思ったら、

余程のものをつくらないと、

客は来ません。

 

しかも、

この男性、

パン屋での修行も、

ほとんどやらなかったそうです。

 

そりゃ、

失敗するはずです。

 

これで、

成功すると思っていたら、

元からパン屋を目指した人を、

バカにしているとしか思えません。

 

もし、

どうしてもやりたいのであれば、

子供2人が独立したあとか、

定年後にでも、

やるべきです。

 

それでも、

うまくいくとは、

到底思えませんが・・・

 

性格的なものも、

要因のひとつだと思います。

 

何事も、

成功をおさめようと思えば、

他人の意見に、

真摯に向き合うべきなのです。

 

この男性のように、

誰の意見にも耳を貸さず、

自分が一番正しいと思って、

突き進む人物は、

ほぼ失敗します。

 

このブログを読んだ諸氏にも、

新しいことを始めるには、

綿密な計画を練ることと、

他人の反対意見に、

耳を傾けることを、

お勧めします。

 

かく言う私、

新しい仕事は、

自分には合っていると思う反面、

大変なことも多いので、

 

「この判断は正しかったのか」

 

と、

自問自答しています。

 

それぐらい、

お金を稼ぐということは、

簡単ではないということです。

 

しかし、

この男性、

退院したところまでしか知らないのですが、

今どうしているのか、

気になるところです。