看護部本日モ反省ノ色ナシ

看護師を中心に医療界の変なエピソードを話していきます

私は看護師をしておりますが まあおよそ一般社会では通用しないことがまかり通る それが看護師の世界です そんな看護師のエピソードとともに 医療界(病院)の変なことも話していきたいと思います

帰してやれよ!/不可解な采配・近畿中央病院

これは、

私が近畿中央病院の、

外来・検査部門に居た時の話です。

 

もう、

10年以上前の話です。

 

その日は日勤で、

救急担当でした。

 

その時の、

救急のことについては、

ここで少し話しているので、

読んでみてください。

内々の対応に終始/具体的な対応は現場任せ・近畿中央病院 - 看護部本日モ反省ノ色ナシ (hatenablog.jp)

 

私が救急担当になると、

忙しくなるという、

誰も知らないジンクスがありました。

 

その日も、

立て続けに救急車が来て、

忙しかった記憶があります。

 

ちなみに、

救急対応時以外は、

採血室などの応援をします。

 

ふと、

救急室に行くと、

とある看護師Mさんが、

救急室に居ました。

 

Mさんは、

救急外来当直明けでした。

 

するとMさんは、

 

「居場所がないからここに居させて」

 

と言いました。

 

どういうことか。

 

近畿中央病院の、

看護師の救急の当直は、

外来看護師と、

救急外来専任のパートでまかなわれています。

 

外来看護師の場合、

平日は、

昼間普通に勤務したあと、

そのまま夕方から、

救急外来の当直に入ります。

 

土日祝日は、

昼間の勤務がないので、

夕方からの勤務となります。

 

医師の当直と、

同じような感じです。

 

救急外来の当直は、

翌日9時までの勤務ですが、

ここにカラクリがあります。

 

当直時間内に、

連続して4時間以上の睡眠ができたら、

当直明けの日の午前中、

働かなければならないという、

「規定」があるのです。

 

当直明けの日が、

土日祝日であれば、

その日は元々休みなので、

9時で帰ることができます。

 

今は、

前・院長の、

 

「救急をどんどん取れ」

 

との音頭のもと、

救急を受け入れているので、

当直時間内に、

4時間以上の連続した睡眠など、

取れるはずもないので、

この体制は、

もはや実効性はないと思います。

 

ただ、

例え4時間の睡眠が行えたとしても、

年次休暇(有給)を使えば、

9時から帰ることができます。

 

このあたりは、

上司(外来の場合は各セクションを管理する主任)の裁量によるので、

用事があって帰りたい場合を除いて、

任せるしかありません。

 

外来の看護師は、

平日に休みがないので、

平日に用事をしたい場合、

救急外来当直明けに、

朝から帰らせてもらう以外、

方法がないのです。

 

外来も、

人数がギリギリなので、

最初から年次休暇をもらうなど、

望むべくもありません。

 

以上のことを考えると、

Mさんは、

救急外来当直中に、

4時間以上睡眠が取れたから、

帰れなかったということです。

 

しかし、

働く場所がなく、

かつ、

帰してももらえないから、

午前中救急外来で、

時間を潰すしかなかったということ。

 

こんなことなら、

年次休暇をあげて、

家に帰してあげたらどうかと思うのですが。

 

どうせ、

毎年、

年次休暇のほとんどを使うことなく、

捨ててしまうのですから。

 

不可解な采配です。

 

この、

救急外来の当直、

報酬も不可解で、

パートには1回いくら(具体的な額は差し控えます)というように、

一律で支給されます。

 

しかし、

外来看護師は、

微々たる当直手当の他に、

実動分を、

超過勤務手当として支給するかたちです。

 

よって、

時間的に拘束されている割には、

実入りは超少ないのです。

 

これも、

看護部長が事務方にかけあって、

改善をはかればいいと思うのですが、

そんなことはまあやりません。

 

放射線技師など、

患者1人対応しただけで、

1時間分の超過勤務を請求できるそうです。

 

建前は、

器械(レントゲン・CT)を立ち上げるのに30分、

患者対応して器械を止めるのに30分、

合計1時間かかるというもの。

 

これは、

実際とは合っていないと思いますが、

要は上司(放射線科技師長)が、

どう事務方と交渉して、

この条件を手に入れたかということにあります。

 

上司が、

部下のためを思って、

より多くの報酬を受け取れるように、

頑張った結果です。

 

看護師の上層部にも、

それぐらいの行動力・指導力を、

発揮してもらいたいものです。

 

今回のことも、

「氷山の一角」に過ぎません。

 

看護師の世界には、

不可解な采配が、

無数にみられるのです。

夜勤前日の日勤で他の病棟に応援に行かせる不可思議な采配 - 看護部本日モ反省ノ色ナシ (hatenablog.jp)