医療関係者、
特に看護師は、
電子カルテの導入が、
紙の削減にはつながっていないことは、
もう既に気付いていると思います。
確かに、
電子カルテの導入目的の主たるものは、
それではなくて、
病院内で電子カルテ対応のパソコンがあれば、
いつでもどこでも誰でもカルテを閲覧できることと、
カルテの保管に場所をとらないことにあります。
私は、
オーダーリングシステムのみパソコン化された病院と、
オーダーリングと検温表・看護行為実施がパソコン化された病院で、
紙カルテを使用していました。
そして、
電子カルテも経験しています。
両方経験して思うことは、
電子カルテのほうが、
はるかに便利なことは確かです。
しかし、
導入当初の目標に掲げられていた、
紙の削減につながっていないことは、
改善すべきだと思います。
私も何度か経験があるので、
人のことは言えないのですが、
例えばワークシートを印刷する際に、
患者選択をするのを忘れていて、
自分の受け持ちだけじゃなく、
患者全員のものを出してしまった時は、
本当にもったいないことをしてしまったと思います。
私は、
一度してしまったら、
二度と同じ過ちを繰り返さないように、
注意をしますが、
他のスタッフを見ていると、
しょっちゅう同じようなことをしているのを見かけます。
まあ、
大体決まった人が、
同じ過ちを繰り返すのですが。
反省をしていないということでしょうか。
紙1枚は安いものですが、
タダではありません。
「ちりも積もれば・・・」で、
その積み重ねが、
損失を大きくするのです。
他にも、
努力をすれば、
ワークシートを出さなくても、
仕事が出来るようになると思います。
例えば、
電子カルテとは別に、
タブレット端末を用意して、
そこにワークシートを表示できるようにするなど。
近畿中央病院では、
前のシステムの時は、
電子カルテの補助としてPDAがあって、
それを持って部屋回りをしていました。
割合、
機能としては使えるものでしたが、
ワークシートを表示できるものではありませんでした。
しかし、
新システムに入れ替えてからは、
ノートパソコンが、
日勤の人数分導入されたため、
パソコンごと部屋回りをするかたちになりました。
PDAの代わりとして、
iPhoneを応用したものが導入されました。
これを導入する際に、
いずれにするかをアンケートで決めました。
私は、
一番大きいiPad型を選らんだのですが、
決まったのはiPhone型でした。
しかし、
これがPDAに比べてまったく使い物にならず、
私は、
ノートパソコンとともに持参して、
点滴の認証のみに使っていました。
もし、
iPad型のものを導入していたら、
将来的に、
ワークシートの表示が可能だったかもしれません。
iPhone型も、
1台数万円するということで、
役に立たないものに金をかけるという、
避けるべきことが起きています。
現状、
紙を削減するためには、
それぞれの自覚に頼らざるを得ない部分がありますが、
資源を守るためにも、
看護師の仕事量を減らすためにも、
手を打つ必要があります。
しかし、
看護師のためには、
金を使わないのが病院の常。
私が提案するような、
手段を講じるようなところは、
決して現れないでしょう。