看護部本日モ反省ノ色ナシ

看護師を中心に医療界の変なエピソードを話していきます

私は看護師をしておりますが まあおよそ一般社会では通用しないことがまかり通る それが看護師の世界です そんな看護師のエピソードとともに 医療界(病院)の変なことも話していきたいと思います

労災の軌跡 Vol.5/感染元

前回までのお話

労災の軌跡 Vol.4-3/HPへの記載・いち職員を陥れる極悪非道極まりないもの - 看護部本日モ反省ノ色ナシ (hatenablog.jp)

 

私が、

看護師として仕事をしている時に、

患者からうつされて結核になったことは、

再三話してきました。

 

今回は、

その詳細について話します。

 

その患者は、

F野さんという人で、

呼吸器系の疾患で、

入退院を繰り返していました。

 

特に、

2019年は、

頻繁に入退院を繰り返していました。

 

近畿中央病院の起源は、

公立学校の教職員の結核に対応するための病院ですが、

今はその機能はありません。

 

痰の抗酸菌検査で、

陽性となれば、

まず陰圧個室で隔離となります。

抗酸菌検査|国立国際医療研究センター病院 (ncgm.go.jp)

 

近畿中央病院においては、

専用の陰圧個室はありませんので、

後付けの機械を用いて、

一時的に陰圧個室をつくります。

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その後、

結核を発症していることが確定したら、

専門病院に転送することになっています。

 

しかし、

F野さんは、

長期間にわたり、

転院させることなく、

放置されたのです。

 

もちろん、

F野さんが結核に罹患・発症していることを、

主治医ならびに病院が、

把握していたわけではありません。

 

しかし、

それを漏らしてしまったこととは、

病院側に問題があるということです。

 

この人から、

結核をうつされたのは、

結局私だけだったようです。

 

先述のように、

完全に追跡できなかったので、

何とも言えませんが、

発症して体調が悪くなれば、

受診するでしょうから。

 

近畿中央病院からすれば、

発症したのが私だけだったから、

労災を否定し、

私が子供のころに罹患し、

最近になって発症したと言いたかったのです。

 

しかし、

前にも話した通り、

子供の頃に罹患したというのはありえません。

それは、

病院自らが証明していますし、

私を診察した、

近畿中央病院の結核専門医が、

そう断言しています。

 

私は、

「罹患」と「発症」と使い分けていますが、

これには理由があります。

 

結核は、

例え「罹患」つまりうつったとしても、

免疫力があれば「発症」つまり症状が出現することは、

抑えられます。

 

近年の研究では、

一定の免疫力があれば、

うつることすらない、

つまり「罹患」することすらないと言われています。

 

以上のことを踏まえると、

一定以上の免疫力を有していれば、

結核に「罹患」することも「発症」することも、

ないということです。

 

結核が蔓延し、

結核予防法ができた時は、

栄養状態も悪く、

誰もが結核に罹患・発症しやすい状態にありました。

だから、

結核に対して騒ぎ立てるのも無理はありません。

 

しかし今は、

栄養状態も良く(過剰なぐらい)、

ほとんどの人が、

一定以上の免疫力を有しています。

ですから、

私が発症したからといって、

即座に多くの人に感染することは、

ほとんどないと言い切れます。

 

面会者は、

健康であれば、

一定以上の免疫力を有しています。

ですから、

感染の可能性はほとんどありません。

その人たちに、

HPで呼びかける必要は、

まったくないのです。

 

患者であれば、

免疫力の低下が考えられますが、

それは水面下で調査すればよい話なので、

やはりHPに記載することは、

まったくをもって無意味です。

 

職員についても、

わざわざHPに掲載する必要性はまったくありませんし、

仕事をしているなら健康です。

一定以上の免疫力を、

持ち合わせているはずです。

 

にもかかわらず、

ワーワーと騒ぎ立てた近畿中央病院は、

過去結核病院であったにもかかわらず、

何もわかっていないというのです。

 

では、

なぜ私だけが罹患・発症したのか。

 

恥ずかしながら、

糖尿病を放置していたことにより、

免疫力が低下していたからです。

 

それに、

私はF野さんの担当看護師でした。

ですから、

F野さんとかかわる機会も、

他の看護師より格段に多かったのです。

その日の担当じゃない時にも、

積極的にF野さんのところを、

訪れたりしていました。

それが、

裏目に出たということです。

 

私は、

F野さんを恨んではいません。

彼自身も、

結核を発症していることに、

気付いていなかったのですから。

 

彼もまた、

被害者なのです。

 

それに、

私にそう思わせるのは、

彼のキャラクターです。

関東の、

田舎育ちの彼は、

方言が抜けきらない、

のんびりとした性格しています。

私は、

そんな彼のキャラクターが好きでした。

 

発症時期からして、

私の結核への罹患は2019年9月頃と推定されますが、

この時まさにF野さんは入院していました。

ということは、

この時すでにF野さんは、

発症していたということになります。

 

推定で、

数ヶ月放置していたことになります。

 

一方の私、

仕事中はサージカルマスクをしていたし、

少なくとも菌の拡散は抑えられていたはずなのです。

 

つまり、

騒ぎ立てなければならないのは、

F野さんが私以外の誰かに感染させていないかということなのです。

それを隠して、

私のことだけHPに載せるというのは、

自分たちの罪を、

私に擦り付ける以外の何ものでもありません。

 

ちなみにF野さんは、

私が旅行のため長期休暇に入った2019年11月上旬に、

一旦退院しました。

その前に、

何度か退院の機会をうかがっていたのですが、

退院日が決まると、

その寸前に体調が悪くなることを繰り返し、

結局その時になったのです。

 

その時、

私は不在でしたが、

あとでカルテを見たら、

その日も38℃台の発熱があったものの、

本人からの強い希望で、

退院したとのこと。

 

38℃台の発熱。

これは、

結核による症状だったのです。

 

その後、

私が長期休暇を終え、

数日日勤をしたあと、

夜勤のため病院に行くと、

F野さんが再入院していました。

 

しかも、

陰圧個室に。

 

この時点では、

抗酸菌陽性の段階でした。

 

夜勤の担当は、

もちろん私でした。

その一晩、

F野さんと濃密にかかわりました。

 

夜勤明けの、

次の日は休み。

その休みの翌日、

日勤のため病院に行くと、

F野さんは居ませんでした。

夜勤の時、

相当状態が悪かったため、

万が一のことを考えましたが、

そうではなく、

結核発症が確定したため、

専門病院に転院になっていたのです。

 

この接触者検診で、

T-SPOT採血をした結果、

私は陽性を示し、

その後の痰の検査で、

確定診断となった次第。

 

みなさんは、

どう思われますか?

 

検査に関しては、

主治医任せのところはありますが、

結核が確定したら転院させる」と決まっているのなら、

病院として対策を整備するべきではないでしょうか?

 

前にも言った通り、

最低限呼吸器科に入院する患者には、

PCR検査を実施するとか。

これをしていたら、

F野さんもスルーされることなく、

早期に適切な治療を受けれていたのです。

 

そして、

私が結核に罹患することもなかったのです。

 

もしこれで、

入院時の検査でF野さんが陰性で、

今回のようなことが起きたとしたら、

もっと大変なことになります。

F野さん以外に、

結核患者が居たということになるのです。

近畿中央病院は、

そんなことをわかっているのでしょうか。

 

労災を隠し、

私に罪を擦り付けて済む話では、

なくなります。

 

ちなみに、

私は、

F野さんの主治医のことも恨んでいません。

その先生は、

もう近畿中央病院には居ませんが、

穏やかで良い先生でしたから。

恨むべきは、

言うこととやっていることが違う、

近畿中央病院という組織なのです。

 

入院前の患者全員に、

PCR検査を実施することは、

患者の負担が増えることになり、

私も提案する際に躊躇しましたが、

結局コロナ対策として、

入院患者全員にPCR検査を実施することになったのですから、

やはり私には、

先見の明があったということです。

 

私が、

ここまで怒りに満ちているのは、

私と一番濃密に接触いるはずの両親に、

病院側から詫びの一言もない点です。

 

労災、

つまり病院の責任でそうなったのですから、

一言ぐらいあって然るべきです。

 

結局、

濃厚接触者の対応は、

私の居住地域の保健所がしてくれていますが、

担当保健師も呆れていました。

 

保健師だけでなく、

事の顛末を聞いた人は、

みんな呆れています。

 

人を呆れさせる病院、

それが近畿中央病院というところ。

 

私が、

「近中の常識は世間の非常識」と言ったことも、

「患者さまにとっても医療スタッフにとってもやさしい病院」というのが虚偽だというのも、

これで納得してもらえると思います。

 

「医療スタッフにとってやさしい病院」なら、

自分たちの犯した過ちを、

病院のために一生懸命働いていたイチ職員に、

その罪を擦り付けたりはしません。