ある年、
近畿中央病院看護部はある目標を立てました。
「新人看護師を離職させない」
もしくは
「新人看護師の離職率を下げる」
というものでした。
この目標を掲げた年度末、
なんとこの目標は達成されたのです。
たぶん、
近畿中央病院において、
1人も新人看護師が辞めないことはあり得ないので、
掲げた目標は、
「新人看護師の離職率を下げる」
だったのだと思います。
この目標自体どうかと思いますが・・・。
新人など、
辞めなくて当然です。
祝!
しかしその裏で、
中堅どころ(3~5年目前後)が、
大量に辞めていったのです。
そして、
辞めていった若く優秀な人材は、
他の病院へと流れていきました。
前の記事で言った通り、
まさに近畿中央病院は、
「看護師育成供給施設」です。
目標が達成されたからといって、
その裏で起こっていることに目を背けるというのは、
いかがなものかと思います。
そのツケが、
慢性的な看護師不足として、
今に至っています。
おかしいと思いませんか?
近畿中央病院のHPでは、
年間を通して看護師を「随時募集」していますが、
半官半民で福利厚生が充実している病院にもかかわらず、
誰も来ない・すぐ辞めていくというのには、
それなりの理由があるのです。
この結果が出た4月だったか、
おもしろい現象が生じました。
4月から、
新人が入ってきて、
看護師の平均年齢が下がるのが当然のはずですが、
3月までに比べて平均年齢がグッと上がったのです。
具体的な数字は、
忘れてしまいましたが。
裏を返せば、
ここに中堅が多く辞めていったということが、
読み取れるはずなのです。
その大問題を直視せず、
現実逃避する近畿中央病院看護部は、
末期症状と言わざるを得ません。