だいぶ前、
おそらく2014年以前になります。
ある日、
他のスタッフと共々、
いつものように点滴の作成を行っていました。
するとT主任から、
「点滴ボトルにマジックで直接記入しないように」との通達が出されました。
マジックの成分(キシレン)が、
ボトルを透過して中に入る恐れがあるというのです。
我々は、
今までずっとそうやってきたのに、
「なんで?」と、
腑に落ちなかったのですが、
恐らく何かあったからそういうことになったのだろうと思い、
その指示に従いました。
テープを貼って、
その上から記入したのです。
翌日、
昨日指示された通りに点滴をを作成していると、
またもやT主任から通達。
「元の通りでいい」と。
は?
そんなこと、
もう2003年には研究がなされていて、
分かりきっていることです。
透過することも、
それを防ぐためにはシール・テープを使うことが奨励されることも、
すべて文献に書かれています。
私は、
2日続けて勤務していて、
両方の通達を聞いたからまだいいですけど、
1回目を聞いて2回目を聞いていない人は、
きっと勤務してきた時に1回目の通達通り、
テープを使って記入すると思います。
しかも、
この2003年の研究は、
5cm×5cmの範囲を、
マジックで黒く塗りつぶすという極端なもので、
一般的には残量確認用の線を記入する程度では、
問題ないと言われています。
本当に、
今さら何を言ってるんだという話。
あきれたのを通り越して、
怒りがこみ上げてきました。
それで、
T主任は恐らく医療安全あたりから言われたことを、
我々に伝達しただけで悪くはないんですけど、
つい「ここはいつもコロコロ言うことを変えやがって」と、
文句を言ってやりました。
それに、
こんな重要なことを始めたりやめたりするのであれば、
言った言わないの話にならないように、
文書で指示するべきだと思います。
その場に、
居ない人だって多くいるのですから。
しかし、
今考えても不可解な通達です。
なぜ、
1日で方針を変えたのか。
自分たちで、
実験したとも思えませんし。
それなら、
もっと日が経ってからになるはずです。
看護師お得意の、
「エビデンス」というやつです。
私は、
このエビデンスという言葉が嫌いです。
日本語で「根拠」「証拠」と言えばいい話です。
何でもかんでも、
横文字を使えばいいというものではありません。
日本語に変換するのが難しい言葉のみに、
するべきだと思います。
あと、
キシレンが心配なのであれば、
キシレンレスの油性マジックがあるので、
病院がそれを買ってくれたらいいだけの話ですが、
看護師のためには金を使わないのが、
近畿中央病院のみならず、
病院というところなのです。