近畿中央病院のことばかりを書いてもおもしろくないので、
以前勤めていた病院のエピソードを。
私は、
大阪府内の公立高校の、
学区でいちばん・全体でも屈指の進学校(偏差値72)を卒業しました。
そんなことは、
もちろん自慢することではなく、
私自身の努力の結果なので、
相手から聞かれない限り、
自ら言うことはありませんでした。
今から話すことは、
医療短大を卒業してすぐに就職した病院でのこと。
1年目は、
希望通りの部署に配属されませんでしたが、
2年目に希望が通って救命救急センターへと異動となりました。
この病院では、
2年目で看護研究・3年目で2年目看護研究の講評を行うことになっています。
そのどちらの時かは忘れたのですが、
出来上がった文章を、
部署の先輩看護師に目を通してもらうことになりました。
文章力に自信があり、
文章力だけでここまでやってきた私にとっては、
面倒くさいことこの上ありませんでした。
文章のチェックは、
すでに指導してくれている人がしていて、
その人に文章力があることはわかっていたので、
その人だけで十分だと思っていたからです。
しかも、
多くの人の意見をすべて取り入れてしまったら、
自分の文章もなくなってしまうし、
文章として成立しなくなる危険性があります。
すると、
先輩看護師・寺地氏(仮名)から、
「ここはこうしたほうがいいわよ」というアドバイスを受けました。
この人物、
同じ学区の最底辺クラスの高校(偏差値40台後半)を出ていることは知っていて、
直された文章は案の定「は?」という内容でした。
それでも、
そんなことは言えないので、
「ありがとうございました」と言い、
その場はそれで終わりました。
そして、
相談するまでもなく私の文章のほうが優れていたのですが、
一応指導者の人に、
私の文章か寺地氏に直された文章のどちらがいいか、
たずねてみました。
先輩が「黒」といえば、
白いものも黒になる時代でしたから、
訂正せずに提出してあとでバレたら、
何を言われるかわかったものじゃありません。
指導者の回答は、
やはり私の文章のほうがいいということでした。
お墨付きをもらった私は、
寺地氏の指摘を訂正せずに提出しました。
その後発表が終わり、
副看護部長に私の文章が絶賛され、
(ということは3年目のの時だったか)
部署に戻ると、
寺地氏が私に近づいてきて、
「〇〇〇高校出てるんやって。なんで言ってくれんかったん?」と言いました。
誰かから、
私が学区1番の進学校出身であることを聞き、
その私にその学区最底辺の高校を卒業した自分が、
文章の指導をしたことが恥ずかしくなったのかと思われます。
さらに寺地氏、
「今度、私の文章も考えてもらおう」と付け加えました。
「は?」
なんでワシが、
貴様の仕事代わりにやらなああかんねん・・・ていう話。
看護の指導であればいくらでも受けるが、
文章の指導だけは何人からでも受ける気はありません。
ただし、
こちらから指導を乞うた場合は、
この限りではありません。